ロマンスじゃ全部を語れない

Snow Manと佐久間くんと奇跡を叶える物語

6人のSnow Manを心から愛していた私が9人のSnow Manを守りたいという確かな思いにたどりつくまで

 

 

 

守ることができなかったのだと思った。

 

 

 

その日も愛するSnow Man佐久間大介くんに思いを馳せながら早々に眠りについていた私が第一報を知ったのは、2019年1月17日早朝に送信された友人からの動揺したLINEだった。

 

「どうしよう、Snow Manが変わっちゃう…」

 

すぐさまTwitterを確認し、タイムラインに並ぶSnow Manの写真に自らの目を疑った。Snow Manを含むジャニーズJr.3組の横浜アリーナ単独公演の開催決定を報じるネットニュースの数々。しかし見慣れた6人の姿はそこになく、ラウールくん、向井康二くん、目黒蓮くんの3人が加わり、9人体制となったSnow Manが心なしかどこか緊張した面持ちで微笑んでいた。理解がまったく追い付かないままとりあえず仕事に向かい、事情を知らない周囲から顔色を心配されながらもなんとかその場をやり過ごし、終業後に職場のロッカーに飛び込んだ途端堰を切ったように号泣した。職場の最寄駅への最短ルートである人通りの多い商店街を避け、人気の少ない遠回りの道を選び、人目もはばからず涙に暮れながら家路についた。

 

 

 

これは、私が6人のSnow Manへの思いとともに9人のSnow Manを愛していこうと決意するまでの心境の変化を綴った物語になる。様々な思いを抱えている方々へ提言をしたいわけでは決してなく、あくまでも自分自身へ決意を表するための備忘録であることを何卒ご了承いただきたい。

 

 

 

あまりにも突然訪れた、私が心から愛していた6人のSnow Manとの別れ。グッズの売り上げ。YouTubeの再生回数。テレビ番組への感想要望御礼メール。雑誌のアンケート。公式アカウントのツイートのRTやいいね。すべてが足りなかったのだと思った。私は6人のSnow Manを守ることができなかったのだと自らを呪った。

長い年月を共に過ごしてきたからこその6人の信頼関係が、同年代だからこその6人の無邪気な空気が、お互いの実力を認め合うからこその自信と誇りを持った6人のパフォーマンスが、そして何よりもSnow Manのことが大好きな6人が、こんなにも愛しくて大切だったんだと気付き、何度も涙を拭って自分の気持ちと向き合った。それでもこの手を離すという選択肢は私のなかには存在せず、ただひとつ確かなことは、私は変わらず佐久間くんと6人のことが大好きだった。

 

戸惑いながらもただただ佐久間くんの味方でいたいという思いに突き動かされるまま迎えた、2019年2月3日。京都四條南座で『滝沢歌舞伎ZERO』が幕を開けた。桜の花を模した美しいポスタービジュアルや製作発表会見の場では確かに6人だったSnow Manを新しく座長に迎えた新生滝沢歌舞伎。9人体制のSnow Manに先立って、まずは向井くんと目黒くんが加わった8人体制のSnow Manが世に放たれた。

オープニングの『ひらりと桜』で、鮮やかな桜色の羽織をなびかせながら、姿が見えなくなるほど降り注ぐ桜吹雪をかきわけて飛び込んできたSnow Manは、まるでこれから自分たちが踏み出す新しい世界のはじまりを象徴しているかのようで、ただひたすらに眩しくて美しくて涙がこぼれた。

『WITH LOVE』で横一列に並び力強い瞳で深々と頭を下げる8人に、その背後のモニターに映し出される「Snow Man」の文字に、様々な思惑や重圧を背負いながら舞台に立つことを選んだSnow Manの強さに、涙が溢れて止まらなかった。ステージに立つ佐久間くんを、そしてSnow Manを目にした途端、いつもと何ひとつ変わらない全力のパフォーマンスに、むしろいつも以上に並々ならない気迫を感じる姿に、心からとても安心した。

 

その翌日の2019年2月4日、新体制となってからはじめての佐久間くんの『すの日常』が更新された。佐久間くんは私が思っていたよりもずっと強く、道に迷っている私たちに気が付いてくれていた。「俺たちは待ってるから」と語り、しっかりと前を向きながらも手を差し伸べてくれる優しさに、きっとこの先何があっても佐久間くんを見失わなければ大丈夫だと確信できた。Snow Manの背中越しでもいいからやっぱり同じ景色を見ていきたい。その背中に追いつけるように、いつかSnow Manと並べるように、同じ場所から同じ景色を見れるように、ひとつひとつの出来事としっかりと向き合っていきたいと強く思うようになった。

 

新体制に対する私のベクトルが大きく変わったのは、2019年2月9日の『滝沢歌舞伎ZERO』での佐久間くんの様子に気付いてからだった。『ひらりと桜』の間奏でSnow Manが円になって向かい合う場面で、佐久間くんが対角線上にいる目黒くんにウインクをしていることに気が付いた。後の太鼓の演目でもその傾向は見受けられ、回転しながら128度まで傾くメカ太鼓に足と腰のみを固定された佐久間くんは、腹筋をしながら太鼓を打ち鳴らすという非常に過酷な状況に置かれているにもかかわらず、同じ状況下で両隣で太鼓を打ち鳴らす向井くんと目黒くんに、歯を食いしばりながら熱い視線を送っていた。気心の知れた仲間同士で交わす遊び心のあるアイコンタクトとはどこか違い、目黒くんや向井くんへ向けて安心感を与えたり鼓舞し合っているように感じて、自身のことだけで精一杯になってもおかしくない舞台上でも仲間への気遣いを欠かさない佐久間くんをとてもかっこいいと思った。こうした頼もしい佐久間くんを見ることができるのも、Snow Manが新体制を形容する際によく用いていた「新しい風」のひとつなのかもしれないと感じた。

 

それ以降南座公演では、本編の最後に9人の桜へと変貌を遂げたポスタービジュアルの映像や、随所にラウールくんの映像、『WITH LOVE』での9人からのメッセージテロップや、同演目で一部のメンバーの一時的な生歌が矢継ぎ早に追加されていく様子を目の当たりにした。駆け足で塗り替えられていく変更点の数々に、Snow Manには足踏みしている時間はないのかもしれないという切迫感を感じて、それなら1日も早くSnow Manと同じ方向を向きたいと思うようになった。観劇を重ねるたびに8人が確かに前に進んでいることを実感し、やっぱり私には佐久間くんのいる場所が答えで、佐久間くんが生きる世界を一緒に見ていきたいと強く思うようになった。

 

 

 

君たちが守ってくれたのだと思った。

 

 

 

2019年3月24日、2年目のSnow Man横浜アリーナ単独公演、そして9人体制のSnow Manの初披露となる『Snow Man LIVE 2019 ~ 雪 Man in the Show ~』が幕を明けた。2日間3公演で感じたことは、Snow Manのオリジナル曲もこれまでに披露したことのある曲も、既出の歌割りをほぼ変えないことで、これまでのSnow Manの歩みも大切にしながら、そこにいるみんなができるかぎり足並みを揃えて一緒にしあわせになれる方法を考えてくれたSnow Manの優しさだった。

本公演ではじめて披露された新生Snow Man2曲目のオリジナル曲となる新曲『朝焼けの花』では、雪を思わせる大量の銀吹雪がキラキラと舞うなか、センターステージで9人が円になって向かい合う。その中心で手を重ねながら、お互いにしか見えない表情を確かめ合うその光景は本当にとても眩しくて、どうしても未来を掴みとりたい9人の思いが痛いほど伝わってきた。進む道は希望の道だと、明けない夜はないと歌うSnow Manに、「すべてはこのためだった」と言える景色へたどりつくまで傍に居たいと思った。

 

「一歩一歩の歩みが重いグループ」

「みんながいてくれるからステージに立てている」

「僕たちの前にはみんながいて、みんなの前には僕たちがいる」

 

『朝焼けの花』を歌い終えたあとの最後の挨拶で、9人だけで向かい合っていた世界から360度に私たちの方を向いて、その時の思いを毎回違った言葉で伝えてくれる佐久間くんの優しさがしあわせだった。

そして迎えたフィナーレで、ゴンドラに乗った9人が最後の最後にマイクを外して叫んだ一言が横浜アリーナに響き渡る。

 

「愛してる」

 

9人が届けてくれるまっすぐな愛情に、私も声を枯らして応えたい。真っ白な雪を踏みしめて足跡をつけていくように、少しずつでも確かにたどりつきたい。永遠なんてない世界を少しでも永遠にするために、愛する人たちに私ができることをしていきたいと心に誓った。

 

 

 

私もSnow Manを守りたいと思った。

 

 

 

季節外れの雪が舞う2019年4月10日。新橋演舞場にて『滝沢歌舞伎ZERO』が初日を迎え、ラウールくんを加えた9人体制のSnow Man滝沢歌舞伎がいよいよ幕を開けた。

新橋演舞場での佐久間くんは、9人体制のSnow Man初のオリジナル曲となる『Make It Hot』で手を叩きながらラウールくんと視線を交わしたり、『WITH LOVE』のラウールくんのソロパートで瞳をとじて聞き入る様が印象的で、まるで「新しい風」を確かめるように丁寧に受け止める姿がとても優しくて美しかった。

私が特に心を揺さぶられた演目は、新橋演舞場公演から追加された『Maybe』だった。滝沢歌舞伎にかつて三宅健くんが携わっていたことを象徴する滝沢歌舞伎の歴史的な1曲を、黒い衣装に身を包んだ佐久間くんと、白い衣装に身を包んだラウールくんが舞い踊る。愛しい人に見立てるように抱きしめたりと椅子を巧みに操りながら、まるで線香花火のように次第に激しさと美しさを増していく佐久間くんは、時に自身の黒いジャケットを脱ぎ捨てながらもやっぱり黒を手放せなかったり、時にラウールくんが脱ぎ捨てた白い上着を手に取りなびかせてどうしようもなく白に憧れた。ある時はふたりが互いのジャケットを羽織り合い、またある時は床に倒れたラウールくんに懸命に手を伸ばしても届かないもどかしさに苛まれた。まるでそれぞれが互いに強く惹かれ合い自分を重ねているようで、佐久間くんがその時々の感情に突き動かされるまま魅せるドラマティックな世界にひたすら心を奪われた。かたやラウールくんも圧倒的な存在感を放ち、暗転する直前に声を上げたり床に倒れたりと若さを武器にしたエネルギッシュな姿を見せ、実力でねじ伏せるような説得力をとても頼もしく感じた。

 

滝沢歌舞伎ZERO』公演中の忙しい合間をぬって更新される『ジャニーズJr.チャンネル』や『ISLAND TV』の存在も、新体制のSnow Manと向き合う上でとても大きかった。

2019年2月13日に更新されたYouTubeの『ジャニーズJr.チャンネル』*1では、新体制のSnow Manが会話を交わす姿をはじめて目の当たりにした。お決まりの流れで自己紹介を飛ばされた向井くんの背中を遠くから押して前に出してあげたり、目黒くんとラウールくんの肩を借りてぶらさがったり、新メンバーに自然と寄り添える佐久間くんがやっぱり好きだと思った。

2019年3月1日に開設された『ISLAND TV』*2では、メンバー自身で撮影した数秒程度の短い動画が日々続々と更新された。まるでメンバーが遊んでいる姿を見せてくれているかのようにさえ感じる臨場感と親近感は、Snow Manが新体制として走り出したこのタイミングで、特に新しいメンバーについては知らないことが多いなか、Snow Manの「今」をリアルタイムで知ることができる状況がとても心強かった。

何よりも印象的だったのは、佐久間くんはどの動画においても、新しいメンバーの隣で甘えるようにして触れ合っていることが多く、佐久間くんが日頃から積極的に新しいメンバーと過ごしていることが伝わってきた。当たり前のように新しいメンバーと抱き合い腕の中に収まる佐久間くんを目にするたび、きっと佐久間くんは新しいメンバーの確かな居場所になっていて、3人にとって佐久間くんの存在がどれほど心強いだろうと思うとたまらなく泣きそうになった。自然とみんなの架け橋になることができる佐久間くんにますます好きの気持ちが募り、佐久間くんが抱きしめようとする場所を一緒に守りたいと思った。

やっぱりSnow Manには笑っていてほしい。みんなが背伸びをすることなく、ゆるやかに軽やかにのびのびと楽しんでいてほしい。9人でひとつひとつ道しるべを見つけながら、9人が信じる道を進んでほしいと願うようになった。

 

 

 

2019年5月25日、さいたまスーパーアリーナで2日間3公演の『ジャニーズ IsLAND Festival』が開幕した。Snow Manが披露した楽曲のなかで特に印象的だった『FREEZE』は、6人の後ろにいた新メンバー3人が先陣を切ってメインステージから花道に飛び出し、その後に続いて6人が歩き出すという構成にまず驚いた。さらに手を取り合った9人が、背中に光を受けながら次々とフォーメーションを変えるその光景は、まるで雪の結晶が万華鏡のように形を変えていくようで息をのむほど美しかった。Snow Manがこれまで『FREEZE』で披露していた、佐久間くんが軸になって咲かせる様を天井から眺める6人の雪の結晶も本当に美しくて心から愛していたけれど、9人が手に手を取って咲かせる真正面から臨む新しい雪の結晶もとても綺麗で、まるでこれからどんな形にでもなれるSnow Manの無限の可能性を象徴しているかのようだった。

本公演で初披露された新生Snow Manの3曲目となるオリジナル曲『Lock on!』*3は、「この曲で近々皆さんにうれしい報告がある」*4という前置きにそわそわしていると、すでにハッピーエンドが約束されているかのようにキラキラ輝くイントロを経て、新メンバー3人の歌い出しからAメロがはじまる。続いて出演者総動員で披露する『アンダルシアに憧れて』のラストでは、オリジナルメンバーである6人のみが鮮やかに台宙を披露する。力づくで「9人」になろうとするのではなく、「6人」と「3人」の魅せ方や強みを上手く生かしながらひとつになろうとしているように感じて、『滝沢歌舞伎ZERO』を経てSnow Manの意識が大きく変わっていることを目の当たりにしたようだった。

そうしたなか、『Lock on!』でセンターステージで横一列に並んでぎゅっと寄り添う9人は、「6人」と「3人」が肩を並べて「9人」になる瞬間は、たまらなくかわいいのに胸の奥が締め付けられるようで、Snow Manの未来が輝く予感に目がくらみそうだった。

最終公演のMCで行われた公開記者会見では、ジャニーズJr.による19年ぶりの東京ドーム公演が発表され、さいたまスーパーアリーナが割れんばかりの拍手と歓声に包まれた。私にとって何の疑いもなく6人の未来を信じていた最後の現場になった、2018年12月31日の『ジャニーズカウントダウン 2018-2019』の東京ドーム。いつかここがSnow Manのファンで埋まる日が来たらという願いがこんなにも早く叶うという約束を、本人たちの口から直接聞けることが本当にしあわせだった。まるで未来が次々と押し寄せてくるかのような、未来が迎えに来るかのような、未来が君たちを手放したがらないかのような感覚に陥り、Snow Manと一緒にこの未来を必ず掴みたいと思わずにいられなかった。

 

 

 

今度こそSnow Manを守りたいと思った。

 

 

 

9人自身も様々な思いを抱えながら、9人自身に向けられる様々な思いも受け止めながら、それでも9人が滝沢歌舞伎を受け継ぐ決意と覚悟を貫く姿を目の当たりにした約4か月。この9人を守りたい。この9人に笑っていてほしい。揺らぐ桜の花びらが大空を舞うように、Snow Manが幕を開けた『滝沢歌舞伎ZERO』のこの春が、私の心を大きく動かした。

 

長い目であたたかく見守ること。前向きな言葉を口にすること。9人の言葉をそのままの意味で受け取ること。3人のことをもっとよく知ること。9人をもっと好きになること。9人の未来は明るいと信じること。これからも変わらずに応援し続けること。一個人の単なる気の持ちようにすぎないが、私は私なりに今度こそSnow Manを守りたい。9人のこの選択は決して間違っていなかったと私たちが証明したい。

 

 

 

6人が叶えたかったことを9人なら叶えられると示せるように。9人が9人を選んだ確かな意味に出会えるように。6人に、3人に、9人に新しい景色をもっと見てほしいから、私はずっとこれからもSnow Manの味方です。

 

 

 

 

 

 

*1:Snow Man 【渡る世間はナベばかり】神経衰弱で渡辺翔太を語る! https://youtu.be/BtPtMs5EBGA?t=679

*2:Snow Man プロフィール https://j-island.net/artist/group/id/4

*3:Snow Man【ダンス動画】Lock on! (dance ver.) https://youtu.be/QwbkhsB9_RU

*4:Snow Manが初のCMキャラクターに就任。『ロックアイス』(小久保製氷冷蔵)のCMにオリジナル曲『Lock on!』が使用される。『ジャニーズ IsLAND Festival』最終日翌日の2019年5月27日に情報が解禁された。